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お酒の原料

麹米 (こうじまい)用と 掛け米 (かけまい)用の二種類ある。

麹米には通常 酒米 (酒造好適米)が使われる。掛け米には、全部または一部に一般米( うるち米 )が使われるが、 特定名称酒 の場合、酒米のみが使われることが多い。 普通酒 は麹米、掛け米ともにすべて一般米で造られるのがほとんどである。

水は日本酒の80%を占める以上、その品質を左右する大きな要因となる。

水は、 カルシウム や マグネシウム などの ミネラル 分の含有濃度により、 硬水 と 軟水 に分けられる。醸造過程で硬水を使用するとそのミネラル分により 酵母 の働きが活発になり、逆に 軟水 を使用すると低調になる。そのため、 硬水 を使うと 糖 の分解(アルコール発酵)が速く進み、 軟水 を使用するとゆっくりと進むことになる。また、大陸とは違い、日本の水は香味を損ねる 鉄 分や マンガン の含有量が少ないため、醸造に適していると言える。 江戸時代 以来良酒を産出してきた 灘 では 硬水 が使用されていたこともあり、かつては 硬水 が酒造用としてもてはやされていたが、 軟水 で醸した酒の味わいが現代人の味覚にマッチしているとして、近年では 軟水 も酒造用として見直されている。

酵母はデンプンから直接アルコール 発酵 を行うことはできないため、米から酒を造るには一旦デンプンを糖化しなければならない。日本酒の場合、それを行うのが米麹である。

米麹とは、蒸した米に コウジカビ の 胞子 を振りかけて繁殖させたもので、日本で用いられる麹は米の粒そのままの形をしているため特に散麹(ばらこうじ)と呼ばれる(対して、中国などの国で用いられている麹は餅麹(もちこうじ)と呼ばれ、原料となる米・麦など穀物の粉に水を加えて練り固めたものに、自然界に存在する クモノスカビ ・ケカビの胞子が付着、繁殖してできる)。米麹はコウジカビの生産したデンプン分解酵素であるα−アミラーゼ、グルコアミラーゼを含み、これらの働きにより米のデンプンが糖化される。

米麹は、ほかにタンパク質分解酵素も含んでおり、分解により生じた アミノ酸 や ペプチド は、酵母の生育や出来上がった酒の風味に影響する。

酵母

厳密に言えば原料ではないが、日本酒造りの大きな要素であるため、ここに記す。

酵母は生物学的には 単細胞微生物 に属する。酒造りにおいては、通常は 出芽酵母 を指す。これも何十万を超える種類が自然界に広く存在しており、それぞれ異なった資質を持っている。この酵母の多様性が酒の味や香りや質を決定づける重要な鍵となる。

近代以前は、麹と水を合わせる過程において空気中に自然に存在する酵母を取り込んだり、蔵に住みついた「家つき酵母」に頼っていたが、株が一定せず、いわゆる「 科学的再現性 」がなかっため、醸造される酒は品質が安定しなかった。

明治時代 になると 微生物学 の導入により有用な株の分離が行われ、それが配布されることにより品質の安定と向上の要因となった。 明治44年( 1911年 )第一回 全国新酒鑑評会 が開かれると、 日本醸造協会 が全国レベルで有用な酵母を収集するようになり、鑑評会で一位となるなどして客観的に優秀と評価された酵母を採取し、純粋培養して頒布した。こうして頒布された酵母には、日本醸造協会にちなんで「協会1号」から「協会12号」までの名がつけられた( 協会系酵母 )。そのうち6つは醗酵時に泡が出る。残り6つはいわゆる 泡無し酵母 である。

もともとの日本酒は、米の持つ地味な香りしかなく、ワインのような「フルーティーな香り」はなかった。それを持つようになった 吟醸酒 を誕生させたのは、協会系酵母のなかの「協会7号」「協会9号」であった。 協会7号 は、香りは9号ほどではないが酒を奥深い味わいにしあげるもので、昭和21年( 1946年 )に 長野県 の『 真澄 』の醪から分離された。 協会9号 は、芳香を持つ酒を醸すのに非常に適しており、今日でも吟醸系の酒の多くに用いられている。 熊本県 の『 香露 (こうろ)』の醪から分離されたため、「熊本9号」と呼ばれることも多い。9号酵母から派生した「9号系酵母」も多く存在する。

1980年代 に吟醸酒が消費者層に広く受け入れられると、協会系酵母の他にも、 少酸性酵母 、 高エステル生成酵母 、 リンゴ酸 高生産性多酸酵母といった高い香りを出す酵母が多数つくられ、今も大メーカーやバイオ研究所、大学などでさまざまな酵母がつくられている。 平成に入ってからは、静岡、福島、秋田、山形で分離された、それぞれの地名を冠する酵母も高く評価されるようになり、最近では、 アルプス酵母 に代表される カプロン酸 エチル高生産性酵母や、東京農業大学が なでしこ 、 ベコニア 、 ツルバラ の花から分離した 花酵母 などが、強い 吟醸香 を引き出すのに注目を集めている。

しかし、日本酒における吟醸香は、ちょうど人が香水をやたらにつければ逆効果であるのに似て、あまり強すぎれば酒の味を損なう諸刃の剣である。そこで、強い吟醸香を出す酵母は蔵元に敬遠される一面もある。そういう酵母は、他の酵母とブレンドしたり、鑑評会への 出品酒 のみに使ったりと、まだ使い方が模索されている途上にあるといってよい。

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